今回のご依頼は、大阪市港区のマンション（1K・2階階段）にお住まいの、40代男性のお客様からでした。

「とにかく片付けたいんです。人には知られたくないので……」

お問い合わせの段階では、多くを語られませんでした。しかし、その短い言葉の端々から、「誰にも知られたくない」「でも、もう限界だ」という切迫したお気持ちが伝わってきました。 実際、ご家族や友人、職場の方など、誰一人として相談できずに、長い時間を孤独に過ごされてきたそうです。

日々の疲れが降り積もる。「静かに進行した」ゴミ屋敷

現場に入ると、生活スペースはほぼ失われ、床一面に日用品、衣類、空き容器が積み重なっていました。

何か劇的なきっかけがあったわけではありません。日々の仕事の疲れ、少しの「後回し」。それらが静かに、雪のように降り積もった結果、気づけばご本人の力では元に戻せない状態になっていました。 悪臭や害虫が出始めていても、外部からの指摘はありません。「まだ何とかなる」「人を呼ばなければ大丈夫」。そう自分に言い聞かせながら、孤独な生活を続けてこられたのです。

「見せるくらいなら自分で…」孤立感が招く悪循環

お客様が最も恐れていたのは、部屋の状態を知られる「恥ずかしさ」でした。

「こんな状態を誰かに見せるくらいなら、自分で何とかするしかない」 そう思い詰めれば詰め込むほど、誰にも相談できなくなります。しかし、体力的にも精神的にも限界は近づいている。

「隠したい」けれど「助けてほしい」。 この相反する気持ちの間で身動きが取れなくなり、結果として状況をより深刻にしてしまう。これは私たちの現場でも決して珍しいことではありません。

作業内容

「怒られることも、責められることもありません」

作業当日は、お客様のご希望により最小限の立ち会いで進めました。 物が減り、床や壁が露出すると、長年蓄積された汚れやシミがはっきりと見えてきます。

「こんな状態だったんですね……」 現実を目の当たりにしたお客様は、作業後にこう吐露されました。

「誰にも言わずにここまで来てしまったけど、もっと早く頼めばよかった」 「正直、怒られたり、責められたりすると思っていました」

私たち業者が向き合っているのは、“ゴミ屋敷”という現象そのものではありません。そこに至るまで、お客様が一人で抱え続けてきた「背景」です。 誰にも相談できず、頼る先が見えなくなった結果として部屋が荒れてしまう。そこに「怠け」だとか「だらしなさ」といった言葉を投げかけることは、決してありません。

部屋の片付けは、止まった時間を動かすスイッチ

全体クリーニングを終え、衛生的に生まれ変わった部屋を見て、お客様はおっしゃいました。

「これでやっと、普通の生活に戻れる気がします」

ゴミ屋敷の片付けは、単なる清掃作業ではありません。 誰にも言えずに止まってしまっていた生活を、再び動かすためのスイッチです。

「誰にも知られたくない」「怒られるのが怖い」。 そう思って一人で悩んでいる方ほど、声を上げるまでに時間がかかります。ですが、その勇気ある一歩を踏み出した時点で、状況は確実に解決へと向かいます。

私たちは、あなたの事情をすべて受け止めます。絶対に怒りませんし、責めません。 どうか一人で抱え込まず、私たちを頼ってください。

お客様情報

ご依頼者	入居者様　40代男性
ご依頼エリア	大阪市港区
作業内容	ゴミ屋敷片付け・全体クリーニング
作業時間 / 人数	7時間作業/ スタッフ3名
費用	110,000円（税込）

スタッフ3名、軽トラック2台分の処分量、7時間作業で金額110,000円です。