神戸市東灘区の3LDKマンション:ご両親が遺した実家の片付け。「遺品整理」と向き合う心の再生
今回のご依頼は、神戸市東灘区のマンション(5階)にお住まいの40代男性のお客様からです。 ご両親が相次いで亡くなられ、悲しみから手をつけられずに残っていたご実家の「ゴミ屋敷片付け」と「全体クリーニング」のご相談でした。
お電話口から伝わってくるのは、お客様の力のない声。「部屋を見るのがつらくて放置してしまった」「何から手をつけていいのか分からない」──正直なお気持ちを打ち明けてくださいました。
悲しみで時が止まってしまった部屋
現場となったご実家の扉を開けると、お客様がこれまで抱えてこられた葛藤が痛いほど伝わってきました。 3LDKの床一面には、新聞紙、雑誌、衣類、食品トレーなどが積み重なっています。しかし、単なるゴミ屋敷ではありません。その中には、ご両親の大切な思い出の品が混在していたのです。
「できれば両親の物を粗末にしたくない。だけど、自分では片付けられない」
ご両親が暮らしていた“生活の跡”に触れることは、簡単なことではありません。片付けたいのに、思い出がこみ上げて手が止まってしまう。これは遺品整理において、決して珍しいことではないのです。


作業内容
「モノ」と「心」の仕分け作業
私たちはまず、お客様に代わり「仕分けの優先順位」をご提案しました。 形見として残すもの、写真や重要書類、そして処分するもの。これらを一つひとつ丁寧に分類していきます。
この工程は、単なる作業ではなく「故人と向き合う時間」でもあります。 「これは父が毎朝読んでいた新聞です」「母が裁縫で使っていた布なんです」 作業中、お客様がポツリポツリと思い出を話してくださる場面が何度もありました。私たちはその想いを大切に受け止め、必要なものを守りながら整理を進めました。
想い出の場所を磨き上げるクリーニング
ゴミと不用品の撤去が終わると、次は長年の汚れを落とす全体クリーニングです。
- キッチン: ご両親が毎日使われていた場所です。油と埃が混ざった固着汚れを、専用薬剤で分解洗浄し、元の色味を取り戻しました。
- 浴室・水まわり: 湿気によるカビやピンク汚れ、洗面台の水垢、トイレの尿石などを徹底除去。
- 細部の清掃: 洗濯機置き場の黒ずみや棚の埃など、「気になっていたけれど後回しにしていた場所」もすべてリセットしました。
作業が進むにつれ、埋もれていた床が現れ、部屋全体に風が通るようになります。最後に床を拭き上げる頃には、そこは再び「人が暮らせる温かい空間」へと戻っていました。
作業を終えて:涙と前進
完了後、きれいになった部屋をご覧になったお客様は、しばらく無言で部屋を歩かれました。そして、涙ぐみながらこう仰いました。 「両親が暮らしていた部屋が、ようやくちゃんと見られる気がします」
ゴミや汚れに隠れていたご実家の本来の姿を見て、ようやく心のつかえが取れたようでした。私たちスタッフにとっても、この瞬間に立ち会えることが何よりの喜びです。
遺品整理で悩んでいる方へ
最後にお客様へ、そして同じ悩みを持つ方へお伝えしたいことがあります。
- 一度にすべて整理しなくて大丈夫です。
- 気持ちが整わない時は、片付けより「自分の生活」を優先してください。
- 業者を頼ることは、決して悪いことではありません。
遺品整理は、人生で何度も経験するものではなく、どうしていいか分からないのが普通です。 ご自身を責める必要はありません。一人で抱え込まず、私たち専門家にご相談ください。お客様の心に寄り添い、大切な空間を取り戻すお手伝いをいたします。
お客様情報
| ご依頼者 | 入居者様 |
|---|---|
| ご依頼エリア | 神戸市東灘区 |
| 作業内容 | ゴミ屋敷片付け・全体クリーニング |
| 作業時間 / 人数 | 12時間作業(2日間工程)/ スタッフ6名 |
| 費用 | 330,000円(税込) |
スタッフ6名、2tトラック1.5台分の処分量、12時間作業(2日間工程)で金額330,000円です。




