今回のご依頼は、大阪市東住吉区のマンション（1DK・3階エレベーターあり）にお住まいの、40代後半・男性のお客様からでした。

「正直、最後にいつ掃除したか記憶がないんです」

長年の一人暮らしと仕事中心の生活。そこに加わったのが、長期間の室内喫煙による深刻な「ヤニ汚れ」でした。 玄関を開けた瞬間、鼻をつくタバコ特有の重たい臭い。そして、視界を遮るゴミの山。 ゴミ屋敷状態に加え、部屋全体が茶色く変色してしまった現場からの、切実なSOSでした。

灰皿代わりの空き缶と、茶色く染まった壁

室内は、足の踏み場が限られるほど生活ゴミや衣類が散乱していました。 特にリビング兼寝室として使われていた空間は、灰皿代わりにされた空き缶が転がり、床や家具の隙間には灰とヤニが入り込んでいます。

壁、天井、建具、エアコン周辺。すべてがヤニで覆われ、本来の色を失っていました。 お客様ご自身も「ここまで酷いとは思っていなかった」と、改めて客観視した現状に言葉を失っているご様子でした。「自分の部屋が嫌い」で、現実を見ないように過ごしてこられたことが痛いほど伝わってきました。

作業内容

「見るのも嫌だった」油とヤニが固着した水まわり

キッチンや水まわりの状況も深刻でした。 換気扇には油汚れとヤニが混ざり合い、ベタついた層となって固着しています。自炊をするつもりで揃えた調理器具はシンクに放置され、排水口には黒ずみとヌメリが。

「汚れているのが分かっていても、見るのが嫌でキッチンに立たなくなりました」

浴室はカビが壁一面に広がり、トイレも尿石や黒ずみが目立つ状態。 「本当は人を呼びたいけど、絶対に無理だと思っていた」。そう話すお客様は、不衛生な環境で強いストレスを感じながら、孤独に耐えておられました。

「諦めていた汚れ」に挑む。プロの全体クリーニング

今回のミッションは、ゴミの撤去だけではありません。 「ヤニ汚れは落ちないかもしれないと諦めている」とおっしゃるお客様のために、徹底的な全体クリーニングを行いました。

まずはゴミを分別・撤去し、床の「地肌」を出します。そこにはヤニと埃が混ざった頑固な黒ずみが広がっていました。 壁や天井の変色は完全に元通りとはいきませんが、可能な限り拭き上げを行い、臭いの元となる表面の汚れを除去。

そして水まわり。 カビ、水垢、尿石、そして油とヤニの混合汚れ。これらを素材に合わせた洗剤と技術で一つひとつ解除していきました。

「同じ部屋なのに、空気が違う」

作業完了後、部屋に入ったお客様の第一声は、驚きに満ちていました。

「同じ部屋なのに、息がしやすい感じがします」

淀んでいた空気が入れ替わり、部屋全体が明るさを取り戻していました。 浴室やキッチンも見違えるほど清潔になり、「これなら、ちゃんと生活できそうです」と静かに、しかし力強く話されました。

汚れに慣れてしまい、感覚が麻痺していた生活からの脱却。 今回の作業は、単なる掃除ではなく、お客様が「自分の部屋を好きになる」ためのリセットボタンだったのだと思います。

汚れがどれだけ酷くても、私たちは否定しません

今回のように、ゴミ屋敷にヤニ汚れや設備の劣化が重なるケースは少なくありません。 忙しさやストレスで一度環境が崩れると、それを立て直す気力すら奪われてしまい、問題は雪だるま式に大きくなります。

「こんなに汚い部屋、見せられない」 「もう手遅れかもしれない」

そう感じる必要はありません。どんな状態であっても、私たちは現状を否定することなく、できる限りの方法で「生活」を取り戻すお手伝いをします。

「部屋の空気が重い」「家に帰りたくない」。そう感じたら、それは片付けのタイミングです。 深呼吸できる部屋で、新しい生活を始めませんか？ 私たちが全力でサポートいたします。

お客様情報

ご依頼者	入居者様　40代男性
ご依頼エリア	大阪市東住吉区
作業内容	ゴミ屋敷片付け・全体クリーニング
作業時間 / 人数	7時間作業/ スタッフ4名
費用	165,000円（税込）

スタッフ4名、２ｔトラック半分の処分量、7時間作業で金額165,000円です。